飯(めし、いい、はん、まんま)はイネ科の穀物全般を対象に、特にお米に水を加えて煮たり蒸したりして炊いた食品のことです。
炊飯法には炊き干し法、湯取り法、湯立て法、炒め煮、蒸しの5種類があります。

炊き干し法

お米の量に対する水の量の比が一定で、水が多い段階ではお米を煮る状態、水の少なくなった段階では米を蒸す状態とし、水分は蒸発分以外すべてお米に吸収させる方法です。
現代の日本で行われている一般的な炊飯法で、中国江蘇省以北や朝鮮半島などでも用いられています。

湯取り法

水によく浸したお米を多量の水で煮て、沸騰後にザルに上げるなどして重湯を取り、それを蒸籠などに移して蒸らす方法です。
江戸時代にはお米を炊いて干して携帯食の干し飯としました。江戸時代までは炊き干し法と湯取り法の2つの炊飯方法でしたが、現代の炊飯器の普及とともに湯取り法は廃れていきました。インディカ米は炊き干し法だと臭いが残るため、湯取り法の方がおいしく炊けます。

湯立て法

沸騰させたお湯に研いだお米を入れて炊き上げる方法です。
江戸時代の炊き干し法は沸かした湯に研いだお米を入れて炊いたのちに蒸らしを行う湯炊きという方法が一般的でした。この湯炊きは現在でも寿司飯を炊く際などに用いられることがあります。急いでご飯が必要な時や、大量にお米を炊くときなどにも使います。時間が短縮され、むらなく大量のお米を炊くことができます。

炒め煮

西洋や西アジアの米料理で一般的な方法です。
研いだ米をバターや油で炒めてから水またはスープストックなどで煮る方法です。ピラフ、パエリアなどは炒めた後に炊き干しにしてお米の外に水分を残さないですが、リゾットのように水分が外に残るように調理する場合もあります。

蒸し

現代日本では主にもち米からおこわ、強米を炊く際に用いられ、儀礼食に用いられる方法で、日常食の炊飯法ではないとされています。
また、飯として食す目的ではなく、餅をつく際の前段階として、もち米を蒸すことが多いです。平安時代以前には、うるち米を炊く場合においても蒸す方法が一般的でした。

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